適応障害と聞いてどんなものを想像するだろうか。
時折ニュースで著名人の適応障害の話題を見聞きして名前を知っている人も多いかも知れない。
ある医療機関のサイトには次のような説明がある。
ある特定の状況や出来事(転勤、配転、新しい人間関係など)が、その人にとっての主観的な苦悩(とてもつらく耐えがたく感じ)を生み、そのために気分や行動面に症状が現れるものです。
https://ikezawa-clinic.net/info_tekiou.html
平たくいえば、「その人にとってどうしようもなく辛い状況のせいで心身がボロボロになる」ということだ。
「その人にとって」辛いので、他の人にとっては何ともないことだってある。
例えば、ある月の残業時間が20時間の場合、ある人にとっては「これくらいでちょうどよい」となっても、
別の人にとっては「もっと残業して成果をたくさん出したい」となることもあれば
「1日当り1時間の残業のせいで保育園の送り迎えや生活リズムに大きな支障がある」となることもある。
「え?なんでこれしきのことで?」と周囲が思ったとしても、本人からしてみればそれが耐え難いほどに辛いのは実はそんなに珍しいことではないと思う。

「心身がボロボロになる」というのも色々あるらしい。
指が震える、あごが震えて上手く話せなくなる、動悸が激しくなる、吐き気がする、などなど。
最悪、鬱と同様に自死に至ることもあるので「風邪のようなものさ」などといつまでも呑気に構えるのは危険だったりする。
そして、そんな辛い状況から離れる(もう近づかなくていいんだ、と思える状況にする)ことで症状が快方に向かうのも適応障害の特徴だ。
私がこの記事を書いているのは、私自身に適応障害の診断が下され、しばしの休職を余儀なくされたためだ。
休職とはいえ、職場にあるストレス源からしばらく距離を置くことが確定したため心境は比較的穏やかだ。
どうせ休職するならこの間に自分がやりたいことを色々やってみて、休職後の自分がより生きやすい方向性を見つけるための準備をしておこうと考えている。
この記事を書いているのもその一環だ。
今回だけでなく、休職期間中にちょこちょことこの話題について書いていこうと思う。
今後の自分のためのメモになるし、自分と同じ状態にまで陥ってしまった人の一助にもなれば私だって嬉しい。
思えば、新卒から今の会社で働き続けて何年か経ち「もうベテラン」と言われる年代にはなったものの、私は入社当初から常に軽度の適応障害だったのではないかと思えてくる。
- 自分にはこの仕事は向いていないのではないか。
- 自分の周囲はこの仕事の適任者ばかりで、相談してみても全く参考にならない次元のアドバイスや呆れた笑いだけいただいてしまう。
- 周りにただただ申し訳ない。
- ポンコツな自分に毎日腹が立つ。
我ながら本当に生きるのが不器用だと思う。
今回私自身が適応障害と診断されたことで適応障害というものを知り調べる機会ができた。
これは自分の一面を客観的に捉えるためのヒントが得られたと考えてもよいと思う。
自分がストレスと感じることは何か。何か傾向はあるか。
自分が活き活きと働ける状況はどんなものか。何かこれまでにそのような傾向はなかったか。
休職という時間を使ってじっくり考えていきたい。
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