借金をする上でとても重要なキーワードに「単利」と「複利」がある。
この違いは、借金で総額どれだけお金を返すことになるかに大きく影響する。
このページでは両者の違いを説明する。
どのくらい違うの?
2019年8月現在,年利15%で1万円を借りて,その後1円も返さないでいた場合,借金の残額は次のグラフのように変化する。
お気付きの人もいると思うけれど,
単利は残額が直線上に増えていく一方,
複利は残額の上がり方が段々と大きくなっている。
これが借金ではなく,投資の見返りの場合は複利だととても嬉しい。何せ月を重ねるごとに加速度的に資産が増えていくのだから。
ただし,借金の場合は金利分だけでも払えるうちに返済していかないとあっという間に返済に行き詰まることになる。
そしてたいていの場合,借金というのは複利で計算されるため,「無理のない返済計画」が大事なのだ。
単利(たんり)とは
最初に借りた金額(元本)だけに利子がかかる計算方法を単利という。
年利から、月利(げつり。毎月かかる利子)は単純に次の式でもとめられる。
利子の計算が元本に対して行われるのが特徴だ。
年利が15%なら,月利は1.25%だ。
借金をどれだけ滞納して借金の残額が増えても,残額の上昇幅が増えることはない。
複利(ふくり)とは
複利は重利(じゅうり)とも呼ばれる。
前月の残額に利子がかかる計算方法である。
元本ではなく残額に利子がかかるので,借金を放置しておくと利子もどんどん増額していく。
例えば,年利15%で1万円を借りてその後返済せず放置するとする。
翌月の残額は金利分(月利1.25%)の125円だけ増額する。ここまでは単利と一緒。
その翌月は残額10250円の1.25%分,つまり128円が金利なので,残額は10250+128=10378円となる。金利が少し増えた。
そのまた翌月は金利はさらに増える。増え方も少しずつ大きくなる。
借金の残額が増えればその分金利の金額が大きくなるので,返済の行き詰まりに一歩近づく。
返せるうちに返すのがよい。
シミュレーションツール
複利で借りる借金の返済期間や返済額の合計などがシミュレーションできるページを用意した。気になる人は使ってみるとよいかも。